過去をみれば、非常に怖い現在の状況

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歴史は繰り返されるとも言われています。必ず同じように再現されるというわけではないですが、過去に学ぶことは大切な事でもあり、似たような状況になれば同じような事になる確率は高くなっていきます。もちろん、同じような状況になっても異なる未来へ繋がる事も多々あり、未来の予測はとても難しい事なのですが、それでも過去に学ぶことは大切な事だと思います。

色々な過去の事例を見ていると勉強になるよね

同じ事を繰り返しているな~と思う事も時々あるよね

現在の米国経済は、ややインフレ気味になっており、それが関税施策が行われたことによって今後の更にインフレが加速する可能性が高まっています。そんな状況にありながらもトランプ政権は強く利下げを要求しており、9月のFOMCでは 0.25%の利下げを行っていますが、その程度では満足しておらず更なる高い利下げを要求しています。

要求するだけではなくFRBに度重なる強い圧力を掛けており、自分の意のままにFRBをコントロールしたいという強い願望もあって、FRB議長のパウエル氏の解任やトランプ氏の意をくむ新たな委員を送り込もうとしたりと、何かとFRBに介入しようとしています。

中央銀行への政治介入は過去にも前例があり、1970年代にニクソン大統領の強い圧力を受けた当時のFRB議長であるバーンズ氏は、インフレが進行している中でも低金利を維持し続け、結果的に二桁の物価上昇を招きました。その結果、深刻なリセッションに陥る事となりました。

最近では、トルコのエルドアン大統領が利上げを行った中央銀行総裁を次々と解任していき、その結果インフレ率は 80%超える事になりました。信用も失墜し、トルコリラは米ドルに対して5年間で 82%も下落する事になります。中央銀行が政権の代理人となれば、その場しのぎの対応に追われて物価を抑制する力は急速に衰えていきます。

利下げを行い、金利を引き下げると景気を刺激する事になり、一時の景気高揚に繋がっていきます。時の政権は自らが治めている間は景気が良い状態に保ちたいため、ほとんどの政権は利下げを要求します。ただ、それはインフレを引き起こす種を蒔く事になるため、後々の強い景気後退を引き起こす要因となりかねません。

そういう事態を避けるために、FRBなどの中央銀行には独立性が求められており、政治介入が行われないように配慮されているのですが、トランプ大統領のようになりふり構わず強い圧力を掛けていくと、FRBの独立性が損なわれて適切な対応が出来ない可能性が出てきます。

インフレに目をつぶって、時の政権が利下げを強要し続けた結果、低金利を続けていき、利上げをする事が遅れた事で異様な物価高を招き、非常に高い政策金利を設定しないとインフレが退治できないような状況になると、経済は大混乱に陥り、強い不況を引き起こす事になります。

米国で1970年代にFRBが強い圧力にさらされてインフレを見逃して低金利を続けた結果、異常なインフレを引き起こし、それを退治する為にFRBボルカー議長が 20%にもなる高い政策金利を実施してようやくインフレを退治したものの、その代償は大きく米国経済は2度にわたるリセッションを経験する事になりました。

現在もあの当時と同じようにインフレ懸念が残る中でトランプ大統領は利下げを求めて強くFRBに圧力を掛け続けています。FRBの独立性が脅かされて、政権の言いなりになってしまうと、今は良くても後から非常に強い不況が訪れる事になってしまいます。

パウエル議長が踏ん張ってくれて、データをもとに適切な金利コントロールを続けてくれることを願っています。

   

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