今年から始まった新NISA。従来のNISA制度を拡充して、今までNISAを使っていた投資家も納得の充実した制度となっており、新規の投資家も続々と新NISAをきっかけに投資を始めるなど、今年は株式市場にとって新しい時代の幕開けとなっているのかもしれませんね。
非課税の期間が無制限になったのは素晴らしいよね
非課税枠も1800万円と充分過ぎるぐらいの規模になったよね
NISAが人気になって投資をする人が増えていく事によって、NISAへの資金流入が様々な方面に少なからず影響を与える存在となっているようであり、意外なところにもNISA効果の影響があるようです。
さて、そのNISAによる影響についてお話しする前に、NISA口座ではどんな商品が人気があるのかをまずは確認していきましょう。楽天証券と松井証券でNISA口座の人気商品のランキングを公表しているので確認してみましょう。
楽天証券NISA口座投資信託人気商品ランキング
楽天証券 | 商品名 |
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1位 | eMAXIS Slim全世界株式 |
2位 | eMAXIS Slim米国株式 |
3位 | 楽天・S&P500インデックスファンド |
4位 | 楽天・オールカントリー株式 |
5位 | 楽天・全米株式 |
6位 | 楽天・NASDAQ100 |
7位 | iFreeNEXST FANG+インデックス |
8位 | ニッセイNASDAQ100 |
9位 | iFreeNEXST インド株 |
10位 | 楽天インド株Nifty50 |
松井証券NISA口座投資信託人気商品ランキング
松井証券 | 商品名 |
---|---|
1位 | eMAXIS Slim全世界株式 |
2位 | eMAXIS Slim米国株式 |
3位 | eMAXIS Slim先進国株式 |
4位 | iFreeNEXST FANG+インデックス |
5位 | eMAXIS Slim国内株式 |
6位 | eMAXIS Slim全世界株式(日本除く) |
7位 | たわらノーロード先進国株式 |
8位 | HSBCインド・インフラ株式 |
9位 | ニッセイTOPIXインデックス |
10位 | itrustインド株式 |
こうやってみてみると、全世界株式や米国株式の人気の高さが改めて分かりますね。ついでハイテク銘柄が中心のナスダックも人気があり、インド株などもそれなりに人気を高めているようですね。
米国株を中心に海外へ投資する商品に人気が集まっており、日本株の投資信託などは楽天証券ではランクインしておらず、松井証券でも5位にようやく顔を出す程度で、外国株人気の高さがうかがえますね。
こんな感じで、NISA口座で投資する商品の大半は外国株関連になっているようです。
日本全体の1月~5月の国内の投資信託運用会社などによる海外投資は5.6兆円の買い越しとなっているようで、去年の2023年度の1年間では合計で4.5兆円の買い越しだった事を考えれば、わずか半年も立たないうちにすでに大きく上回っている水準となっています。
このペースが続けば、今年度の2024年通年では13兆円の買い越しになり、去年の実績を約3倍近く上回るというハイペースとなります。新NISAが始まり、それに伴って個人投資家が海外投資を拡大している事が大きく反映される形となっているようです。
個人投資家が外国株型の投信を買う場合、運用会社は新規の資金が入ってくるたびに為替レートなどは気にせずに機械的に円を外貨に換える作業が発生します。円を売ってドルを買うなどの取引が発生する事になり、それが円相場の押し下げ要因(円安ドル高要因)になっているそうです。
今後、 米国が利下げに踏み切れば米国株式は利下げを好感して株高になる可能性が高いと言われています。 米国株が上昇していけばますます米国株などへの投資(海外型投資信託への投資)が加速していく事になりそうです。
そうなると、海外型投資信託の人気の高さによって運用会社が円売りドル買いを続けることで従来であれば日米の金利差が縮まる事で円高ドル安方向へと進む動きが一部抑制されて想定よりも円高ドル安に進まない可能性が出てくることがあるかもしれないようです。
今年に入ってドル円相場は、円安ドル高に大きく進んでおり、年始の頃には1ドル140円だったのが今では158円台となっているのはNISA口座による外国株への人気の高まりも影響していたようです。
為替相場は複雑に様々な要素が絡み合って動いているので、ただ単に日米の金利差が縮まるという事だけで大きく円高ドル安に振れるという訳ではないようですね。
私は、単純に日米の金利差に注目していましたが、こういった要因も頭の片隅に入れておこうと思いました。
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