FRB(米連邦準備制度理事会)によるFOMC(米連邦公開市場委員会)において、0.50%の大幅利下げが決定されたね。通常は、0.25%を1つの単位として、0.25%ずつ利下げや利上げをしていくのだけど、今回は一気に0.50%の利下げが決定されたね。
慎重な感じのパウエル議長だったけど、思い切って利下げしたね
0.25%の利下げだろうと思っていたので、予想外だったな
数日前までは、0.25%の利下げを想定する予想が大半だったのだけど、ここ2日~3日で0.50%の利下げ確率が大幅に上昇していて、0.50%の利下げ確率が63%ほどになっていたんだ。直前の市場の想定は、0.50%が優勢なものの0.25%と0.50%の両方で意見が分かれていたといった感じだったよね。
失業率は上がってきているけれども、景気自体は落ち込んでいるというほどでもなく、景気が失速しそうになりながらも持ちこたえているといった感じだったので、FRBはまずは手堅く0.25%の利下げで様子をみると思っていたんだけど、私の想定は全く外れていたんだな。
今回の利下げについてはFRBの中でも意見は分かれていたみたいで、今回のFOMCにおいて、ボウマン理事が0.25%の利下げ幅にすべきだと強く主張していて、0.50%の利下げ決定については反対票を投じたようだね。FRB理事による反対票があったのは2005年以来という異例の事態だったみたいだね。
今後の利下げの見通しについても更に意見が大きく分かれていて、年内(あと2回の会合)にどの程度の利下げが適切なのかという判断において、年内で0.50%の利下げ(0.25%を2回)を指示したのが19人中9人だったようだよ。残りは、年内で0.25%の利下げが7人、年内の利下げはもう必要ないが2人、年内に0.75%の利下げが1人となっていて、あと2回残っているFOMCにおいて、どの程度の利下げが必要なのかは判断はバラバラだったみたいだね。
年内に2回(11月・12月)あるFOMCにおける利下げ幅の想定
年内の利下げ幅 | 賛成人数 |
---|---|
0.75% | 1人 |
0.50% | 9人 |
0.25% | 7人 |
0.00% | 2人 |
FRBのパウエル議長は、FOMC後の会見で「個人消費支出物価指数の上昇率が7月に前年同月比で2.5%に低下するなど物価抑制が進んでいる事を受けて、強力な動き(0.50%の利下げ)が可能となった」と説明し、「忍耐強く利下げをとどまってきたことが実を結んだ」と自画自賛していたみたいだね。
経済については、「米国経済は依然として良い状態に留まっており、今日の決定はそれを維持していくためのものである」と話していたよ。
今回の大幅利下げについては、「後手に回らないという決意の表れ」と表現していて、利上げを開始した時に利上げをするのが遅かった事によってインフレが大きく加速してしまったと批判された事の反省を踏まえて早めに手を打った感じだな。
ただ、今後の利下げの方針については、0.50%の利下げが「新しいペースだとみるべきではない」と話していて、市場が更なる大幅利下げの継続を過度に期待しないようにけん制していたね。
さて、株式市場においては今回の決定を受けて、ダウもS&P500もナスダックも下落していたね。0.50%の利下げの場合は株式市場は上昇すると思っていたのだけど、私の想定は利下げ幅も株価の想定も全然外れていたんだな。
何よりも驚いたのは、米国長期債(10年国債)の金利が上昇した事だね。3.6%から3.7%に上昇していたし、ドル円相場も円安に振れていたね。大幅利下げであれば、長期金利は下落してドル円相場は円高に振れると思っていたけど、全く逆の展開となっていたんだな。
株価については、利益確定による動き(噂で買って現実で売る)という感じかなと思えるけど、長期金利やドル円相場の動きについては、さっぱり分からないといった感じだね。
相場って難しいね。全然予想が当たらないや
コメント