今回はお話は、「損切りと暴落時に買うという事」や「リスク許容度の注意点」、「恐怖の高さ」についてをお伝えしていこうと思います。
恐怖の高さって?
相場の変動での心変わりについてですが、これについてお伝えしますね
今回の内容については、YouTubeの方にもアップしていますので、宜しければこちらの方もご覧くださいね。
↓↓↓チャンネル登録はこちらからお願いします↓↓↓
損切りは大切、暴落時に買う事は大切
投資をしていると、よく見かける言葉として、これらの言葉があると思います。
「損切りは大切です」という言葉と、そして「暴落時に買う事は大切です」という2つの言葉です。
この2つの言葉は、投資をしていればよく耳にしますよね。
でもね、この2つの言葉って矛盾していると思いませんか?
例えば、暴落時に買い進めていくと、買った途端に株価は下がっていく事が多いから、大抵は含み損になってしまうよね。じゃぁ、すぐに損切りしないといけない事になりますよね。
「損切は大切」と「暴落時は買う」
あれれ?どっちが正しいんだ?
「暴落時に買う事は大切です」、と言われたから買ってみた。でも、しばらくしたら購入した銘柄が含み損になってしまった。せっかく暴落時に買ったけど、「損切りは大切です」の言葉通りに損切りをした。
これじゃぁ、何のために暴落時に買ったのか分からなくなりますよね。
矛盾したこの2つの言葉はどう捉えたらいいのだろうか?
判断の基準
私の場合は、「含み益があるかないかで判断が分かれる」と思っています。
含み益があるかないかが、次の行動の判断を決める重要な要素となっています。
この「含み益」というものが大切なポイントなのです。含み益がない状態で暴落時に買うのは非常に心理的なハードルが高いです。
含み益がない状態で「暴落時に買う」と、それはナンピンをしているのと同じような状態になります。
「暴落時に買う=ナンピン」です。
暴落を迎えた時に、含み益がほとんどない状態や、すでに含み損になっている状態で、更に下がっている銘柄を買い進めると、ただ単にナンピン買いしているだけになってしまいます。
含み損が拡大する際の心理状態
では、含み益がない時に相場が下落していって含み損が拡大していく時の投資家の心理状態をみてみましょう。
(1)含み損が拡大していくと、人は徐々に怖さを感じていきます。
(2)そして、そこから更に暴落時に資金をつぎ込んでいたのであれば、含み損はますます拡大していき、その恐怖は更に倍増して恐怖に蝕まれていきます。
(3)市場は総悲観で弱気な意見が多数を占める中で、自分の投資資産は含み損まみれ。そんな状態では冷静な判断が出来るわけがないです。
(4)株価が大きく下落して含み損が拡大していく中で狼狽売りをしてしまう事が多発してしまいます。
結果として、狼狽売りするぐらいならば、早々と損切りしたほうがマシだったという事になるのです。
含み益というクッション
株価が下落した時に、含み益がある場合は、更に株価が下がっていっても含み益があるうちは損失が出ないので、暴落時に買い進めていっても、含み益というクッションがあるから心理的にもダメージを軽減する事が出来ます。
もちろん、含み益がドンドンと減っていく事自体がショックなことには変わりないですが、含み損がドンドンと増えていく事に比べると心理的負担はかなり違ってきます。
含み益があるという事は、心理的ダメージを受け止める大きなクッションの役割を果たしてくれるんですよね。
別の言い方をすれば、資産が減る事による心理的な負担に耐える事が出来るかどうかが判断基準になるという事かな。
いわゆるリスク許容度というやつですよね。
このリスク許容度というものは、ひとによっても異なるし、自分自身であっても投資金額やポートフォリオの状態、家族構成などによっても変化するので、基本的にはどのぐらいのリスク許容度がいいのかを、簡単に他人に提案できるものではないのですけれども、リスク許容度を考えるうえで、重要な判断材料の1つが含み益です。
含み益がないのであれば、ムリをする必要はないんですよね。
暴落時に買う根拠
さて、資産を大きく増やした人の多くは、「暴落時に買う事で資産を大きく増やす事が出来る」と言います。もちろん、それは正しい事だし、私もそう思います。
でも、誰もが同じように出来るものではないと思うし、暴落時に買うという事は、その銘柄がドンドンと買値から下がっていっても耐えるだけの、根拠が必要となります。
その根拠となるものは、「銘柄への分析力」であったり、「銘柄への信頼度」なども影響しますが、何よりも影響を与えるのは「自分自身の心理的状態」です。
そもそも暴落時に買うという選択肢をとっているからには、その銘柄に自信があるからこそ買っているはずなんですよね。自分なりに過去の業績を確認したり、その銘柄の将来性を考慮したりしながら選択したはずです。
でも、気が付けば怖くなって手放してしまうのは、その銘柄を買うと決めた選択肢が正しいかどうかという事よりも、資産が減ってしまう事への不安感を乗り越える事が出来るかどうかが重要になってきます。
不安な状態では、人は出来る事も出来なくなるんですよね。
怖さの高さ
さて、心理面での影響をみるのに、橋や平均台です。橋や平均台の太さや高さで、心理状態を分かりやすく表現する事が出来るのです。
今回は、木の丸太で投資家の心理をみていきましょう。
こんな感じの丸太の上を歩くことを想像してみてください。
これぐらいならば、誰でもバランスを取りながら丸太の上を歩いていけると思います。
簡単ですよね。では、次の丸太をみてみましょう。
この写真では、同じ丸太を橋の欄干に使っています。高さが高くなると、同じ丸太なのに歩くのが急に難しくなりますよね。
前の画像の丸太と幅も太さも全く変わっていないのに、橋の上にあるというだけで落ちてしまう不安が高まって前に進むことが怖くなりますよね。このように前かがみでこわごわと立つのが精一杯になりますよね。
では、次の丸太もみてみましょう。
こちらは、更に高くなります。もう、このくらいの高さになると、怖すぎて何も出来ないですよね。前に進むどころか、立つ事さえも困難で、丸太の上にしゃがみ込むか、丸太から降りて安全な場所に行こうとしますよね。
これらの写真のように、どの丸太も、太さや幅は同じなのに、高さが変わるだけで受ける印象はガラッと変わってしまいます。
簡単に歩けるはずの幅があるのに、高さが変わっただけで全く歩けなくなってしまうんですよね。同じ太さで同じ幅の丸太なので、高さが変わっても歩けるはずなんですよね。
でも、高さが変わる事で、人が受ける恐怖感は変わってしまうのです。
それによって今まで出来ていた事が出来なくなってしまうのです。
リスク許容度の変化
これは、投資でも同じ事が言えます。
投資行動は心理面に大きく左右され、心理状態を平静に保てなければ動揺によって普段出来ていた事も出来なくなります。暴落時などが分かりやすい例ですよね。
株式市場が下る事で、恐怖を感じて狼狽してしまうのは、丸太の上を歩くのと同じ心理状態なんですよね。普段の相場の時に、自分なりに想定しているリスク許容度は、低い丸太の上で考えているリスク許容度なんですよね。そこに恐怖感を加えている人は少ないのです。
相場が荒れていくにつれて、恐怖感が増していき、リスク許容度がグラグラと不安定になっていきます。そして、安全に歩けるはずだったリスク許容度の上を歩くことが困難になっていくのです。心理状態が悪化している事を考慮しないといけないのですよね。
心理状態が悪化している事を放置して、恐怖が増してくると、その重みに耐えられなくなって、狼狽売りしてしまうのです。リスク許容度が分かっているつもりでも、そこに恐怖を加算していないケースが多発するのですよね。
では、暴落時に恐怖感に打ち勝って、丸太の上を平然と歩くことが出来るような心理状態になるために、必要な材料は何なのだろうか?
それが「含み益がある事」なんですよね。
暴落時に、普段と同じように丸太の上を歩くことが出来るような心理状態で暴落を乗り超えていくには、心理的な安心感が必要となります。その材料の1つが含み益なのです。
もしも、心理的な安心感を持っていないのに、無理をして丸太を渡ろうとするのであれば、怖さで足元がグラグラと震えてしまって、橋の下に落っこちてしまうかもしれません。そんな状況であれば、怖さを感じた時点で損切をした方がマシだという事になりますよね。
まとめ
「いつでも損切りをすればいい」というわけではないと思います。
「いつでも暴落時は買うべきだ」というわけでもないと思います。
自分の心理状態や含み益・含み損の状態を考慮しながら、使い分けていく必要があるんですよね。
今回の内容はYouTubeにもアップしています。宜しければ、こちらの方もご覧くださいね
↓↓↓チャンネル登録はこちらからお願いします↓↓↓
コメント