米国株市場では、最近は長期金利の低下が続いていますね。1か月ほど前の10月19日には、5%を超える水準だった米国10年債利回りは、現在では4.1%台にまで低下しており、債券市場ではすでに利上げは終了しており、来年からの利下げを見据えた動きになってきています。
いよいよ来年から利下げが始まるのかな
利上げは終了して、高金利はそろそろ終わりを迎えそうですね
長期金利が低下していけば、株式市場の割高感も相対的に薄れていき、株式にとっては追い風となっていく事から長期金利の低下は米国株投資家にとっては有難い事となります。
景気の減速が少しずつ確認されてきており、最近は労働市場の過熱感も薄れてきて、求人の勢いも低下してきている事から市場ではFRBもこれ以上の利上げは行わないという想定で固まりつつあります。
昨日発表されていたJOLT求人労働異動調査では、求人件数は市場予想の930万件に対して、873万3000件となっており、2021年以来の低水準となっている事から労働市場が冷え込みつつある事を示唆していました。
自発的離職者の割合である離職率は4カ月連続で2.3%となっており、離職率の低下は労働者が次の仕事を見つける自信がなくなってきている事や転職時の給料の上昇幅が小さくなってきている事を示唆しており、また失業者1人に対する求人件数も1.3人と低水準であることから労働市場の過熱感は薄れてきています。
JOLT求人労働異動調査での労働市場の減速を受けて、市場では賃金インフレの緩和を示す材料として見られたことから、長期金利は4.2%台から4.1%台にまで減少しており、1日で2%も下落していました。
従来では、来年に行われると想定されている利下げの時期は5月か6月が濃厚だと予測されていたのですが、最近では3月にも利下げに踏み切るという想定が増えており、3月の利下げの確率は55%と過半数を超えるほどになっています。
利上げが終了して利下げへと転換する事で高金利の時期が短くなり、経済への負担が少なくなっていく事から市場ではソフトランディングへの期待が高まっているようです。
ただ、利下げを行うという事はそれだけ経済状況が悪化しているという事でもある事から、利下げを連続して続けないといけないような展開になっていくようであれば、景気悪化を懸念して株式市場は売られる展開となっていくと思われるので、今後に株式市場の上昇があったとしても上昇の幅は限定的であり、景気減速による株価低迷を想定しておいた方がいいのかなと思っています。
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