バフェット氏は集中投資をしている事で知られていますよね。バフェット氏のポートフォリオ上位陣は基本的にはあまり変動がないです。アップルやコカ・コーラ、アメリカン・エキスプレスなどは以前からポートフォリオの上位に君臨しており、バフェット氏が自信を持って投資している企業ですよね。

コカ・コーラやアメックスなどはかなり昔から保有しているよね



基本的には優良企業は手放さない長期投資だよね
ただ、ポートフォリオを全く動かさないという訳でもなく、時々ポートフォリオの手入れをしています。なので、ポートフォリオの上位陣( 1位~ 5位)はあまり変わっていなくても、それ以降の順位については時々変わっていたりします。
例えば、バフェット氏の「2023年末時点のポートフォリオ」と「2024年末時点のポートフォリオ」を比較してみましょう。
バフェット氏のPF | 2023年末時点 | 2024年末時点 |
---|---|---|
1位 | アップル | アップル |
2位 | アメリカン・エキスプレス | アメリカン・エキスプレス |
3位 | バンク・オブ・アメリカ | バンク・オブ・アメリカ |
4位 | コカ・コーラ | コカ・コーラ |
5位 | シェブロン | シェブロン |
6位 | オキシデンタル・ペトロリアム | オキシデンタル・ペトロリアム |
7位 | クラフトハインツ | ムーディーズ |
8位 | ムーディーズ | クラフトハインツ |
9位 | バークシャー・ハサウェイ・エネルギー | チャブ・リミテッド |
10位 | BYD | ダヴィータ |
上位陣は変わらない顔ぶれですが、9位や10位になってくると銘柄が入れ替わっていますよね。日本人にはあまり馴染みのない企業が名を連ねています。
チャブ・リミテッドやダヴィータなどは日本人には馴染みがない(一般的には知られていない)企業ですが、バフェット氏が投資するぐらいなので世界的には巨大企業ですね。
9位のチャブ・リミテッドは、財産・損害保険、健康・事故保険、再保険、生命保険と幅広い保険商品を提供しています。世界54の国と地域で事業を展開しており、世界最大の上場損保企業です。
巨額の資金を運用しているバフェット氏のポートフォリオ上位に出てくるぐらいなので、昔から投資をしているのかと思ったら、チャブ・リミテッドは最近になってから投資を始めた企業のようなんだよね。バフェット氏がチャブ・リミテッドへ投資を開始したのは、2023年7月頃であり、それから徐々に買い増しをしていって、あっという間にポートフォリオの9位にランクインするまで買い集めたようです。
バフェット氏が急にチャブ・リミテッドへの投資を始めたのには、チャブ・リミテッドの業績・財務体質と今の経済状況が関係しているみたいだね。
チャブ・リミテッドは、保険会社であることから財務体質は比較的強固であり、バフェット氏自身も前から保険企業の「集金即時・支払後払い(Collect-Now Pay-Later)」のビジネスモデルを高く評価している事もあって、投資を開始したようだね。
また、チャブ・リミテッドの現在のPERは 12.7倍程度であり、2025年度予想PERは 10.4倍、2026年度予想PERは 9.7倍となっているので、割安感もある点もバフェット氏が好みそうな感じだよね。
バフェット氏は現在の株式市場が割高だと考えていて、いずれ株式市場が下落をする事があるかもしれないと想定しているみたいだよね。なので、アップルやバンク・オブ・アメリカなどの株式を一部売却したりしてキャッシュポジションを増やしたりしているよね。
現在のバフェット氏のポートフォリオの株式とキャッシュの比率は、株式(2661億ドル)が45%程度で、キャッシュ(3250億ドル)は55%となっていて、キャッシュの方が多いんだよね。
そんな中でチャブ・リミテッドに投資をしたのは、保険会社などは比較的景気の波に左右されずに安定した業績を上げる事が出来るので、今後に経済状況が悪化した場合にもポートフォリオのダメージを軽減できると想定して投資したみたいだね。
バフェット氏の投資行動が常に正しいとは限らないけれども、バフェット氏は守りを固めているという事は頭の片隅に入れておいた方がいいのかなと思っています。
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