米国株市場は、8月に入ってからは少し元気がなくなってきましたね。年初から7月までに19.5%とかなり上昇していたので米国株の勢いにも少し息切れしてきた感じがします。
勢いが衰えてきた感じがする相場をみていると、1年間の中で平均的にみると一番弱いと言われている8月と9月を乗り切っていけるのか少し心配になります。今年の前半は好調だった反動が出てくるのかもしれませんね。
やっぱり8月・9月は下がるのかな?
今年は今までが上がり過ぎているので流石に息切れしそうですよね
元気がなくなってきた感じがする相場ですが、経済指標などは相場を後押しする感じのものがチラホラと見受けられます。注目されていた消費者物価指数などは無事に通過しており、相場には良い影響を与える結果となっていました。
今回は、現状を少し整理しておこうと思います。
消費者物価指数
FRBの利上げに大きな影響を与える消費者物価指数は順調に下落しています。これが落ち着いてくるようであればインフレが鎮静化しているという事で利上げは終了となり、経済の状況によっては利下げも可能となる事から重要な指標の1つとされています。
8月10日に発表された消費者物価指数は、前年対比で3.2%となっており、市場予想の3.3%を下回っている事から順調に物価は下がってきている感じとなっています。消費者物価指数は、これで5カ月連続で市場予想を下回る結果となっています。
消費者物価指数 | 実績 | 予測 |
---|---|---|
4月12日 | 5.0% | 5.2% |
5月10日 | 4.9% | 5.0% |
6月13日 | 4.0% | 4.1% |
7月12日 | 3.0% | 3.1% |
8月10日 | 3.2% | 3.3% |
消費者物価指数の実績をグラフで確認すると、2022年6月に最高値の9.1%に達してからは右肩下がりに減少しており、今月発表の文に関しては若干先月よりも上がっていますが、金利の上昇の影響を受けて物価は下がってきています。
こうやってみるとインフレ鎮静化への期待が高まってきているのが分かる感じがしますよね。
コア消費者物価指数
一方で、もう一つの重要な経済指標である「コア消費者物価指数」はどうなっているのでしょうか?
コア消費者物価指数は、消費者物価指数から変動の激しいエネルギー(ガソリン等)や食品を除いた数値となっています。
コア消費者物価指数も、今回の発表は前年対比で4.7%となっており市場予測の4.8%を下回る結果となっており、前回に引き続き市場予測を下回る水準となっています。
ただ、消費者物価指数と比較すると下落速度は緩やかであり、まだ高い水準となっている事から今後も少し注意しながら警戒を怠らずに見ていく必要があるのかなと感じます。
まとめ
消費者物価指数が順調に下がっている事を受けて、市場では利上げは終了したという想定が強まってきており、来月のFOMCについても利上げは行わずに金利は現状維持となる想定が90%という非常に高い想定となっています。
金利は現状を維持してまま、来年の3月辺りから利下げに転じるというのが、現在の一般的な想定となっています。
来月のFOMCまでに消費者物価指数と雇用統計の結果発表があと1回あり、その結果によっては今後の展開も左右される事から、それまではFRBの中でもタカ派とハト派がせめぎ合っている感じのようです。
現状では、インフレ(物価)は下がりつつありながら失業率は上がらずに安定している状態なので、非常に都合よく経過しており、景気後退は起こらないというアナリストも増えています。
このまま都合よく経過していくのかを確認するうえで、来月の雇用統計や消費者物価指数は注目だと思います。
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