米国株市場の流れが変わってきたのか

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去年に引き続き今年も好調だった米国株市場。7月に入っても好調を維持していたのですが、それが先週あたりから崩れ始めてズルズルと下落をしています。7月前半の勢いを見ていると「今月も上昇して終わるのかな」と思えたのですが、いつのまにか7月は上昇分の貯金を食いつぶして月初よりも下落している状態となっています。

そろそろ天井なのかな

上がり過ぎた分の反動はあるかもしれませんね

AIブームに後押しされて大きく上昇してきた米国大手テック企業達。そして、それに牽引されるように米国株市場は上昇を続けていました。しかしながら、本当にAI銘柄は設備投資した以上の利益を上げる事が出来るのかという根本的な疑問が浮上してきており、行き過ぎた期待感が剥がれ落ちてきているようです。

そして、それに追い打ちをかけているのが米国経済の原動力となる個人消費の弱さが出てきた事です。

米国商務省が25日に発表した4〜6月期の国内総生産(GDP)は前年対比で2.8%増加と市場の予想を上回っていました。これだけを見ると個人消費は堅調のように感じるのですが、実際には低価格商品の売れ行きが強く、本格的に個人消費が強いという訳ではないようです。

会員制の大手量販店コストコは6月の売上高が前年対比6.3%増加となっていて4月や5月の5%増加から伸びていますが、コストコは会員制による会費を徴収する事で販売価格を抑える戦略を取っている企業であり、そのため相対的に低価格帯の商品が大多数を占める事になります。コストコに人々が多く集まっているのは少しでも家計を抑えようとする行動心理によるものが大きいと言われています。

また、アマゾンが実施した夏のセールであるアマゾン・プライムデーも好調だったようですが、こういったセール時には高い値引きを実施しており、ここにインフレによって値段が上がっている日用品などを安く買いたい消費者が集まったことで好調な売り上げを記録しているようです。

以前に比べるとインフレが落ち着いてきているのですが、失業率の高まりや賃金の上昇抑制などによって家計の余裕はそれほどない状態になっており、値引きや低価格商品でないと売れないようになっているという現状を考慮すれば、今後の個人消費の勢いは落ちていくというのが市場の想定になっているようです。

そして、その流れに株式市場が反応して最近の下落基調に繋がっているという事になっています。

ただ、現状ではそれほど下落しているといった感じではないです。

今年の4月に下落した際には5.4%ほどの下落となっていました。現在の下落率は4.7%ほどなので4月に下落した時ほど下がっているわけでもなく、下落が続いているので大きく下がっているような印象を受けますが、さほど下落していません。

しかしながら、チャートをみれば分かるように下落する角度はかなり鋭角に下がっており、ジリジリと下げていった4月とは違って、ガンガンと下落していった感じになっています。

市場では利下げを行う事は確定的であると想定されていますが、従来であれば利下げする事でリセッションは回避され、景気後退は起こらないという想定だったのですが、最近では利下げを躊躇している間に景気悪化が進み、企業業績に悪影響を及ぼすという想定が増えてきているようです。

そのため、安全策としてファンドなどでは高値圏にあると思われるハイテク銘柄を中心に利益確定を行う動きがみられており、それが個人投資家の売りも巻き込みながら下落しているといった感じになっています。

ただ、今年はすでに年初から大きく上昇しており、ここから更に10%ほど下がったとしても年初の頃の水準に戻る程度なので、今から10%程度の下落を引き起こしたとしても最近投資を始めたという人以外はそれほど深刻なダメージを受けるほどではないと思います。

なので、現時点ではそれほど身構える必要はないと思うのですが、下落が続くと心理的には少し重たい気持ちになってしまいますよね。

個人的には、9月の利下げは非常に高確率で実施される事になると思われるのですが、それが材料出し尽くしということで下落を誘発する事もあり得るので、9月には更に下落する事を想定しながら様子を見ていこうと思っています。

    

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