営業利益が減っているのに営業利益率が上昇しているのはなぜ?

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アマゾンの決算を確認している時に、フッと疑問に思った事があったんだ。AWS部門(アマゾンのクラウド部門)の業績を確認していると、売上が20%増加、営業経費が26%増加、営業利益が9%増加という結果なんだよ。AWSは売上が伸びていたのだけど、営業経費が増加しているから営業利益の伸びは少し低かったみたいなんだ。

経費が利益を圧迫している感じになっているのかな

設備投資(データセンター増設)をガンガンしているからね

AWS部門はデータセンターの増築などへの設備投資が増えている事から営業経費も増えているのかなと思うんだ。AI需要が強いみたいなので、ドンドンとデータセンターを建てていっても後から収益を回収できる見込みなのだろうね。

なので、営業経費が嵩んで営業利益の伸び率が抑えられているというのは分かったのだけど、「営業利益率」をみてみると、前期の営業利益率は32.9%なのに今期は34.6%と少し増えていたんだ。

営業経費が増えていたので営業利益率も前期よりも低いかなと思ったのだけど、逆に営業利益率は伸びている。これは何故なんだろうと少し疑問に思ったので調べてみたんだ。

売上営業経費営業利益営業利益率(前期・今期)
20%増加26%増加9%増加32.9% → 34.6%

AWSでは「営業経費」と言っても、実際には「営業経費(OPEX)」と「売上原価(COGS)」の2種類のコストに分かれるみたいなんだ。

営業経費(OPEX)
研究開発費(AIモデル強化など)、販売管理費、人件費、設備投資

売上原価(COGS)
データセンター運転コスト、サーバー償却、電力コスト、トラフィックコスト

AWSの決算資料では「営業経費」はOPEXを指すみたいなんだけど、営業利益率(Operating Margin)は「売上高−原価−営業経費」ベースで計算されるようなんだ。

「営業経費(設備投資、研究開発費など)」については増加傾向なんだけど、「売上原価(各種コストなど)」については効率化を追求する事で単価を下げる事が出来ているみたいなんだよね。

なので「売上原価(COGS)」は、データセンターの稼働率上昇や電力契約の見直し・冷却効率の改善、サーバー償却スケジュールの最適化などによって、粗利率(Gross Margin)が上昇したみたい。

今回の決算においてAWS部門は、「営業経費(OPEX)」が増えてしまったけど、「売上原価(COGS)」の効率化が大きく寄与していて、営業経費増加分を吸収して営業利益率が改善したということみたいなんだ。

という事で、営業経費が増えて営業利益の増加率が減っているのに、営業利益率が前期よりも高くなっているのは何故なんだろうという疑問は、「売上原価(各種コスト)」の効率化によって、営業利益率が改善したという事だったよ。

アマゾンだけでなく、クラウドなどを運営している企業はデータセンターをたくさん作って設備投資をガンガンとしているけれども、こういった各種コストの削減という地道な作業を続ける事によって収益性を上げる事も出来るんだね。

   

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