FOMCが開催されて、0.25%の利下げが決定されましたね。これで政策金利は、4.00%~4.25%となりました。今回の決定においては、一人(マイラン理事)だけが 0.50%の利下げを主張して反対票を投じていましたが、ほぼ全員が0.25%の利下げに賛成となっていましたね。

大方の想定通りに 0.25%の利下げとなっていたね



暫くは利下げが続くけれども、インフレが再燃しない事を願いたいね
FRBのパウエル議長は今回の利下げの判断について、労働市場に軟化の兆しが強まっていることをあげていましたね。市場の予想では、今年はあと2回の利下げを想定している感じとなっています。
では、FOMCにおいて各委員が今後の利下げをどのように想定していたのかを確認してみましょう。
「FRB委員(19人)による2026年度の政策金利想定」
政策金利 | 2026年 |
---|---|
4.00%~3.75% | 2人(0.50%引き下げ) |
3.75%~3.50% | 6人(0.75%引き下げ) |
3.50%~3.25% | 2人(1.00%引き下げ) |
3.25%~3.00% | 4人(1.25%引き下げ) |
3.00%~2.75% | 3人(1.50%引き下げ) |
2.75%~2.50% | 2人(1.75%引き下げ) |
2026年には政策金利が 4.00%以下になっているという想定になっており、少なくとも今年中にあと0.50%の利下げ(0.25%を2回)を行う想定が有力となっていますね。
来年(2026年)に更なる利下げを行っていけるかどうかは、やはり今後のインフレ次第という事になっていきます。では、FRBでは今後の経済状況がどうなっていくと想定しているのかを確認していましょう。
「FRBが想定する来年以降の経済指標」
項目 | 2025年 | 2026年 | 2027年 |
---|---|---|---|
GDP成長率 (前回の予測値) | 1.6% (1.4%) | 1.8% (1.6%) | 1.9% (1.8%) |
失業率 (前回の予測値) | 4.5% (4.5%) | 4.4% (4.5%) | 4.3% (4.4%) |
PCEインフレ率 (前回の予測値) | 3.0% (3.0%) | 2.6% (2.4%) | 2.1% (2.1%) |
コアPCEインフレ率 (前回の予測値) | 3.1% (3.1%) | 2.6% (2.4%) | 2.1% (2.1%) |
政策金利 (前回の予測値) | 3.6% (3.9%) | 3.4% (3.6%) | 3.1% (3.4%) |
失業率も来年になってもあまり下がらず、経済成長(GDP)も2.0%には届かない感じになっており、景気も良くなく雇用状態もイマイチという形で来年を想定しているみたいですね。
だからといって、ガンガンと利下げをしていける環境でもなく、2026年の想定では PCE(個人消費支出)インフレ率は前回の想定より若干上昇しており、トランプ政権による関税施策の影響を警戒している感じですね。なので、来年は思うように利下げが出来ない可能性があるといった感じかな。
本当に関税施策が厄介ですね。これが無ければ、雇用状況の悪化や景気の悪化が見られれば利下げを行っていけるのに、インフレを警戒して思うように利下げが出来なくなると後手後手になってしまいますね。
利下げをしているうちに景気が落ち着いてきて、企業努力でインフレもさほど高まらずに、適度な利下げが行われる事によるゴルディロックス相場になってくれればいいな~と思っていますが、どうなる事やら・・・。
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