先日、FOMC議事要旨が発表されていましたね。FOMCが終わった後にもパウエル議長が会見を開いて発言をしていますが、FOMCの詳細はFOMC開催してから3週間後に議事録として公表されます。金融政策について、どのような議論が交わされたのか、なぜ現状維持・または金利変更となったかが記載されています。
パウエル議長の発言も重要だけど、議事要旨も大切だよね
FOMCについて詳しく書いてあるので要チェックですよね
市場では、9月の利下げについて何処まで言及しているのかに注目が集まっていましたが、FOMC議事要旨では大半の委員が9月の利下げについて、「もしデータが予想通りであれば、次回の会合で政策を緩和するのが適切だろう」と考えていたようです。
7月での利下げについては、何人かの委員が「インフレが順調に低下してきており、失業率も上昇傾向にある事から、今回(7月)に0.25%の利下げをする根拠はある」と指摘しつつも、最終的には現状維持での判断について満場一致で決定したようです。
今回のFOMCにおいて大半の参加者が「インフレが目標値に落ち着いていく可能性は高まり、インフレリスクは低下しているが、雇用状況においては雇用目標に達しないリスクが高まっている」と述べており、一部の参加者からは、「労働市場の状況において漸進的な緩みがさらに進めば、より深刻な悪化に転じ得るリスクがある」と警告する発言もあったようです。
また、FOMC議事要旨によると参加者の多くは、米国経済(GDP)の大半を占める個人消費については、金融引き締めの状況や労働市場の軟化、賃金の伸び悩みによって、去年のような堅調な拡大ペースからは減速している」と判断しているが、米国経済全体的には底堅いペースで拡大を続けていると考えているようですね。
FOMC議事要旨の内容を受けて、来月のFOMCにおいては利下げを行う事がほぼ確定となっています。
市場の想定では、9月に0.25%の利下げを行って、年内に合計で1.00%の利下げを行う想定となっています。9月に0.25%の利下げを行うのであれば、残りの2回で、0.50%と0.25%の利下げを行う想定になりますね。残りのどちらかで0.50%の大きい利下げを行う事になります。
ただ、米国10年債の利回りは思ったほど下がっていないんですよね。
利下げが確定的になれば、その1か月前ぐらいから利下げを意識した動きになっていくと思っていたので、もう少し米国債10年の利回りが下がっていく(米国債ETFの価格は上昇する)と考えていたのですが、今のところ米国債10年の利回りは、去年の12月の水準とほとんど変わらないので、下がってきてはいるものの、それほど下がっているという感じではないように思えます。
やはりまだインフレへの警戒感が残っているのかなと思います。
利下げを行う事自体は確定的ですが、それでも現在の政策金利は5.50%という高い水準になってるので、ここから1.00%の利下げを段階的に行ったとしても、まだ4.50%程度になります。ここから更に利下げが進むようならば、当然ながら米国債の利回りは低下していくのですが、それ以上に利下げが出来ずに、インフレの動向によっては再利上げが必要になるような可能性が残されているのであれば、当然ながら米国債の利回りは下がりません(米国債ETFの価格は上がらない)。
ただ、4.50%という政策金利も高い水準の金利だと感じるので、これを長く維持し続けるのも厳しいと思えるので、いずれは更なる利下げに動くことになるのではないかと考えているのですが、私が当初に想定していたよりも米国債の利回りが下がっていく(米国債ETFが上がっていく)タイミングは遅くなるのかもしれませんね。
とりあえずは、今よりは米国債の利回りが上がる(米国債ETFの価格が下がる)可能性は低いだろうなと思えるので、当面は現在保有している米国債ETFはホールドしたまま様子を見ていこうと思っています。
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