近年は大きく円安に振れており、ドル円相場は34年ぶりに160円に到達していました。その後は、やや円高に持ち直しており現在では1ドル157円台ぐらいになっていますが、それでもいまだに34年ぶりの円安水準を維持しています。円安の影響を受けて、私たちが投資している米国株などの資産も好調を維持しています。
円安だと外国株などの資産が円換算で増えるから嬉しいよね
逆に言えば、円高になれば減ってしまうから為替相場は怖いよね
1ドル160円を超えた時には、「まだまだ円安基調は続いていく」という論調の意見が多かったのですが、最近は少しトーンダウンしている感じですね。1ドル200円を目指す展開になっていくという意見の方もおられましたが、そんな極端に円安に振れる事はないのではないかなと思っています。
基本的には、年内には米国において利下げが行われます。9月に利下げが実施されるというのが濃厚とされていますが、その後も少しずつ利下げを継続していく事になると思います。そうなると、円安に振れていくというよりも円高に振れていく可能性の方が高いと思っています。
市場が想定している利下げの確率
利下げをすればするほど円高ドル安に振れていくと思うので、米国が今後も継続的に利下げに踏み切るようであれば、ドル円相場は円高ドル安圧力が強まっていくと感じます。
近年のドル円相場は、1ドル100円~130円あたりに留まっている事が多く、1ドル100円を下回ったり、1ドル130円を上回ったりしている時は、何かしら経済状態や金融状態に変化(異常)がある事が多かったです。
2000年~2024年のドル円相場チャート
ドル円相場が1ドル100円を切っていた2009年~2011年はリーマンショック後の米国経済の不調や東日本大震災の影響などもあって円高ドル安の状態になっていました。
2022年から続いている1ドル130円を超える円安ドル高水準は、米国の利上げが大きな要因となっています。
今後は、米国経済が落ちていく(リセッションにまでならなくても経済状況は不景気に近くなっていく)状態で、さらに利下げを行うのであれば、今よりも円高ドル安水準になっているのではないかなと思います。
米国が利下げを順調に行っていくのであれば、1ドル120円~130円台になっていても不思議ではないと感じます。
1ドル130円にまで円高ドル安になるのであれば、米国資産を円換算した時には何もしなくても(株が下落していなくても) 17%ほど下落する事になります。これが1ドル120円にまで円高ドル安になると 23%も下落する事になります。
そう考えると、今の米国株資産はざっくりと 20%ほど低めに見積もっていた方がいいのではないかなと思います。
現在の評価額 | 実際の実力 |
---|---|
300万円 | 240万円 |
500万円 | 400万円 |
1000万円 | 800万円 |
5000万円 | 4000万円 |
1億円 | 8000万円 |
円安が続いている現状では何もしなくても米国株資産は増えていくのですが、円高になっていけば何もしなくても米国株資産は減っていってしまいます。株価に変動がなくても為替レートの変動だけでこれほどの大きな差になっていくので、これに株価の変動(特に下落)が加わると非常に厳しい状況になっていくと感じます。
なので、今のうちから円高に振れた時の心構えをしていく方がいいのではないかなと思います。
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