米国経済や米国株の行く末に大きな影響を与えるインフレの状況。それを判断する材料となる消費者物価指数や生産者物価指数の発表が先日ありました。両方とも市場予想を下回る結果となっており、インフレ懸念はやや落ち着いてきた感じとなっているようです。
インフレが早く落ち着いて欲しいよね
インフレが続くと利下げが出来ないですからね
インフレを抑制するために米国の政策金利は現在高い水準となっており、5.5%の政策金利となっています。これが長く続くと経済への影響が懸念され、さらにインフレが収まらずに金利を下げることが出来ない状況下で景気悪化が発生すると不景気の状態なのに高金利が続くという地獄のような状況になってしまいます。
それは避けたいFRBは、今年中の利下げを念頭においているのですが、利下げするにはインフレが落ち着いてこなければ開始できず、インフレ指標ともいえる消費者物価指数や生産者物価指数の数字は大切な判断材料となります。
消費者物価指数は市場予想の3.4%よりも低い3.3%となっており、生産者物価指数も市場予想の2.5%よりも低い2.2%となっていて、市場が想定しているよりもインフレは鈍化しているのではないかという結果となっていました。
ただ、だからといって順調にインフレが落ち着いてきているといったところまで来ているわけではないです。一時に比べると消費者物価指数なども落ち着いてきていますが、最近は右肩下がりに数値が下がっているというよりは、同じ水準で留まっているといった感じになっています。
消費者物価指数(前年対比)の推移
生産者物価指数は、2022年7月をピークに順調に下がってきていましたが最近はあまり変わらない水準が続いています。それでも、2024年3月(3.5%)→4月(3.4%)→5月(3.3%)と少しずつ下がっているので、来月もこの調子で下がっていくようであれば、さらに安心感も広がっていくのではないかなと思います。
3.0%丁度あたりの数値が続いていくか、または2%台にまで下がっていく事があれば、FRBも文句なしで利下げに踏み切る事が出来ると思うのですが、その状態になるにはまだ暫くは掛かりそうな感じですよね。
景気が本格的に悪化する前に利下げを行う事が出来れば、経済にとっても株式市場にとっても非常にいい感じになっていくと思われるので、順調に物価指数が下がっていき、9月頃に利下げを行う事が出来ればベターな状態になっているのではないかなと思います。
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