資産運用EXPOで聴いた4人の講演の感想(2023年9月関西)

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先日、資産運用EXPOに行ってきました。資産運用EXPOとは、株式・FX・不動産などの資産運用を手掛けている企業がブースを出展して各企業の事業内容をアピールしていたり、外食やEV充電器、美容業界などのフランチャイズ展開を行っている企業が自社のフランチャイズ内容を紹介していたりする場となっています。

何だか楽しそうだね

でも、営業が強引な企業もあるから注意は必要だよ

ブースに出店した企業が、取得した個人情報を元に何度も営業を掛けてくる事もあるみたいなので、うかつにブーツに近寄ると餌食になる事もあるかもしれませんね。

そんな資産運用EXPOの一番の魅力は、無料で様々な方々のセミナー(講演)を聞くことが出来るという事です。客寄せのために投資界隈で有名な方々を呼んで、来客者には無料で講演が聞けるようになっています。

去年に引き続き、今年も資産運用EXPOに参加して何人かのセミナーを聴いてきたので、その感想をお伝えしていこうと思います。

目次

DAIBOUCHOU氏の講演

「億り人が実践する銘柄分析と注目銘柄」

数億円を運用しており、本を何冊か出しておられる有名な投資家さんですよね。セミナーでは、ご自身の取引際に気にしている点や考え方などをお話されていました。

300銘柄ほどに分散投資されているそうで、インデックス投資だと無駄な株も混ざってしまう為、1株当たりの購入金額を減らしながらも多くの銘柄に投資をして、損切りをしやすい環境にしているそうです。

売買する事で利益を取っていくというよりも、長期保有する事で利益を増やしていく事を重視しており、基本は順張り、分散投資をしながら、ROEやPERはよくみており、PERが高いものは買わないそうです。

増配している企業を狙っていきたいと語っており、連続増配している企業が理想で、今が高配当の企業というよりは5年後・10年後に高配当になっている企業を狙っていきたい。

株価の予想よりも企業の予想をする事が大切であり、株価の先行きなんて読めないものなので、それよりも企業の利益や業績の見通し、成長性などを確認していく事が大切だと言っていました。確かに仰る通りですよね。

購入する際に気にしている所は、(1)成長性、(2)理解できる、(3)進捗が分かる、(4)根拠がある、(5)IRがしっかりしている、(6)採用状態がよい、(7)他者の存在、(8)独自性、など。

(6)の採用状態がよいというのは、採用数が多いという事は人材が多く取る必要があるという事であり、業績が増える可能性があるという事でもあると考えている。ただし離職率が高いと意味がないので、定着率が高いという事も合わせて確認する必要がある。

「なるほどな」と思った事は、「株式投資は経年成長するもので経年劣化しない」と話されていた事です。例えば、不動産などは建物や設備などが年々劣化していくものですが、企業の利益や資産、人材、ブランド力などは年々成長していくものである。劣化するものよりも成長するに投資をしておけばリターンをうんでくれるので、株式での長期保有による投資をしているというような内容を話されていました。

DAIBOUCHOUさんは、インデックス投資をするのであれば日本市場より米国市場だと思うが、日本株は全体的な評価が低いので、その歪みを取りに行きたいと考えているようで、個別株であれば日本株の方が分かりやすいそうです。個別株で注目しているのは、長栄(2993)、ジェイエスビー(3480)、Genky DrugStores(9267)、ハースレイ(7561)。

ご自身の投資については、基本的にはフルポジションが中心で、9月の相場については、日本株も米国株も強気にみていると語っていました。

コウメ太夫氏(MC青木アナ)の講演

「コウメ太夫の不動産投資術」

皆さん、ご存知のお笑い芸人のコウメ太夫氏です。ブレイクした時の資金を元に不動産投資をしている事で有名でもあります。全体を通してフリーアナウンサーの青木アナの的確な進行が素晴らしく、話が苦手そうなコウメ太夫さんを上手くフォローしていました。

コウメ太夫氏は登壇すると同時に、ひとネタするように振られ、投資に関するチクショーギャグをするのですが一切笑い声が起こらない静寂の空気になるくらい恐ろしい程のダダ滑りw。

見かねた青木アナに、「せっかくなので持ちネタも披露してみますか」と振ってもらい、持ちネタを披露するがややウケで終わるという波乱の展開からスタートでした。チクショー!

コウメさんが不動産投資は始めたのは、ブレイクしてから3年後ぐらい。その頃にはすでに仕事がほんどなく一気に収入がなくなったそうで、その頃の月収が700円という極貧状態だったみたいです。ちなみに、最高月収が400万円だったそうなので、芸能界は浮き沈みが激しいですよね。

母親がアパート経営をしていたらしく、母親から「不動産をやってみたら」と言われて投資を決意。たまたま近所のスーパー西友に置いてあった不動産のチラシをみて不動産会社に連絡をしたのが始まりみたいです。

買値と家賃収入だけみて、2階建て6部屋のアパートを2005年に新築で購入。コウメさんは、どうやら勧められるままに購入していたみたいで、利回りとかも全然分からず(今でも分からないらしい)、たまたま買った時期が良かったので安く買えただけみたいです。

不動産に投資をしたのは、不安定な芸能活動での収入なので、安定した家賃収入があるのが魅力だと感じ、最低限の生活が出来るぐらいの収入が家賃から頂けるので、精神的にも安心感があるという事です。

インタビュー形式のような形で進行しており、コウメ太夫氏が話すというよりは、青木アナの質問に答えていくという感じで進んできました。不動産の話を聞きにきたというよりは、コウメ氏のトークショーを見に来たといった感じだったかな。

ちなみに、青木アナも投資をしているらしく、主な投資先が米国株インデックスと米国個別株投資と言っていたので、青木アナの投資話も聞きたかったです。

個人投資家エル氏の講演

「知識ゼロから始める!米国株投資(入門編)最強の10銘柄とは?」

30年近く勤めていた金融機関を2019年に退職してFIREされている個人投資家のエルさんです。書籍も出しており、FIREブームの初期の頃からFIREされている方で有名ですよね。

講演の組み立て方が非常に上手くて、全体的な話から徐々に個別のお話へと移っていき、とても分かりやすくて聞きやすいセミナーでした。

米国株投資ではインデックス投資でも充分なリターンがあり、1993年~2023年のETF(SPY)は年利10%程度のリターンがある事から30年間で18倍になっており、素晴らしい結果となっているのは確かに米国株の強みだと思います。

基本的には、インデックス投資で充分だとおっしゃっていました。ただ、リターンを高めたいのであれば(例えばFIREなどをしたいのであれば)、個別株も視野に入れる必要があると話していたのは、その通りだと感じます。

米国の個別株が強いと思う理由については、(1)連続増配、(2)高いブランド力、(3)世界の大企業で成長性がある、(4)人口も増えて、国力も増加している、などをあげていました。

(1)の連続増配は、P&Gは66年連続増配、3Mは65年連続増配、J&Jは60年連続増配、ペプシコは50年連続増配、ウォルマートは50年連続増配などの具体例をいただいたのでイメージしやすかったです。

エルさんは、投資において6つのポイントをあげており、例えばウォーレンバフェット氏が「投資先は自分が良く知っているビジネスモデルに限るべきだ」と言っているように、ポピュラーな大企業であれば情報も入手しやくす、分かりやすい。

また経済的な堀が深いワイドモート企業に投資を行う事が大切で、10年以上増配出来る企業には、それが出来るだけの根拠(財務力であったり、収益性であったり)がある

売上高営業キャッシュフロー比率が20%以上あれば、ワイドモートでキャッシュを安定的に稼ぐ可能性が高い。売上や利益はごまかせてもCFは透明性が高いと説明されており、私は売上高営業キャッシュフロー比率はあまり確認していないので参考になりました。

「米国株投資家Lの最強の10銘柄」についてもお話されており、エルさんがお勧めする10銘柄をあげていました。攻めと守りの両面を意識した銘柄選択であり、リーマンショックなどの大きな下落の際にも比較的安定感があって、長期的にも安定した運用が出来ると考えている銘柄だそうです。

10銘柄の中で、1つだけ私が知らない銘柄(私の知識が薄いだけかもしれませんが)がありました。チャーチ・アンド・ドワイト(CHD)で、パーソナル製品や家庭用品の製造・販売を取り扱っている消費財企業です。ROE11.9%、ROA5.0%、売上高営業CF比率16.5%、配当利回り1.1%、PER36倍です。このような企業をあげれるのは流石知識豊富ですね。

他の最強の10銘柄については、エルさんの書籍「英語力・知識ゼロから始める!【エル式】 米国株投資で1億円」でご確認してくださいね。

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