米国で最大の権力を誇る大統領。米国のみならず世界一の権力者と言っても過言でないほどの強大な権力を持っています。そんな米国大統領に就任したトランプ氏は、自らの意見を押し通しながらトランプ流の政策を次々と進めたりと、近年まれにみる自己顕示欲の強い米国大統領となっています。

世界の安定を図るというよりも米国さえ良ければいいみたいだね



米国ファーストの姿勢が支持されているみたいだね
強大な権力を誇っている大統領は民間企業に対しても強い権限を持っており、特定の企業に肩入れすると利益相反の懸念がある事から、民間企業に対して一定の距離を置く必要があるのですが、トランプ氏の場合はあまりそういった事を気にせずに行動している感じがします。
そして、先日には大統領の2026年1月の最新の資産公開(ディスクロージャー)がされたのですが、そこで社債を購入している事が判明しました。購入していた社債は、ネットフリックス、ゼネラル・モーターズ、ボーイング、オキシデンタル・ペトロリアム、コアウィーブ、ユナイテッド・レンタルズとなっています。
ネットフリックスやゼネラル・モーターズ、ボーイング、オキシデンタル・ペトロリアム、ユナイテッド・レンタルズなどは世界的にも有名な巨大企業なのですが、ここに新興企業であるコアウィーブが入っているのがビックリしました。最近のコアウィーブの株価は非常に好調で、株式市場の調子が少し悪くてもコアウィーブはガンガンと上がっていたのは、こういった理由があったみたいですね。
今回の社債購入についてホワイトハウス側からは、「第三者の立場である金融機関が自動的に運用しているもので、大統領個人が銘柄を選んだわけではない」という事らしいですが、大統領が保有しているというだけでもその企業の信用価値が上がる事があり、特に新興企業のコアウィーブなんて大統領が保有している事のメリットは大きいと思います。
そもそも、大統領が民間企業に投資(社債も含む)しても良いのだろうか?
米国の連邦職員(政府関係職員)は利益相反禁止法の対象となる事から民間企業に投資する事が出来ません。しかしながら、実は米国の利益相反禁止法において大統領が民間企業に投資する事は法律上禁止されてはいないのです。
大統領(副大統領も)がなぜ利益相反法から除外されているのかというと、大統領の職務は非常に広範囲に及ぶため、厳格に利益相反を適用すると「大統領がいかなる決断も下せなくなる(憲法上の権限を阻害する)」という法解釈があるためのようです。
ただ、法律で禁止されていなくても大統領が行う施策が特定の企業の株価や債券価格に影響を与える事から、自らで強い規律を求める事になるし、政府倫理法に基づき資産や取引の内容を定期的に一般公開する義務があります。今回のトランプ大統領の資産開示も政府倫理法に基づくものです。
通常であれば、ほとんどの大統領は特定の民間企業に肩入れしているという疑念が生じないように「ブラインド・トラスト(白紙信託)」という手法を使っています。「ブラインド・トラスト」とは、自分の資産の管理権を完全に独立した第三者に預け、本人には「今、自分の金で何を買っているか」を一切知らせないようにする仕組みです。これにより、大統領は自らの資産運用にノータッチとなります。
でも、トランプ大統領はこのブラインド・トラストを完全には採用しておらず、自身のビジネスや投資ポートフォリオを維持しています。一応、今回の社債購入は第三者的な立場の金融機関が運用しているという事らしいですが、トランプ大統領が直接金融機関に運用指示を出す事は可能なので、何とでもなりますね。
トランプ大統領は、自分の思うように物事を進めたいという意思が強く、それが政策にも反映される事があり、特定の企業にも肩入れしたりする事(逆に嫌がらせをする事)もあります。第一次トランプ政権の時には、国防省のクラウド受注案件に対して、ほぼ決まりかけていたアマゾンへの発注を大統領指示で覆してマイクロソフトに受注させるなどしたこともありました(これは後日アマゾンが提訴して、裁判所の意向によってやり直しとなってアマゾンとマイクロソフトが両社とも受注する事になりました)。
なので、トランプ大統領に気に入られる事は企業にとっても重要な事でもあります。今回、社債の購入対象となった企業にとっては、有難いお墨付きを得たような感じでもあります。別になにがしらの効果があるわけではないですが、トランプ大統領に嫌われていないという事が明確になっている時点でメリットが大きいです。
特に、新興企業でもあるコアウィーブに関しては、資金集めをする上でも信用度が高まる事に繋がる事から、非常に有難い事だったと思います。今回のトランプ大統領の社債購入に関してはコアウィーブが一番恩恵を受けたのではないかなと感じます。


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